ONEPIECE FILM REDに登場する、シャンクスの娘であるウタ。彼女は物語の後半で闇落ちをしてしまいます。
なぜウタは闇落ちしてしまったのでしょうか。元々ヤンデレなのかについても考察していきます!また、ウタが死亡した棺桶シーンではウタが死んでいるとは思えない?ということにフォーカスします。
すべてを知った後に、代表楽曲「新時代」の歌詞を見ると、よりつらいものがあります…。
ウタの闇落ちの理由は?
ウタは作品の後半、トットムジカを歌いました。彼女の白とピンク色の羽根が真っ黒に変わり、正真正銘闇落ちしてしまいます。
闇落ちしてしまった理由は、彼女が行おうとしていたNEW GENESIS計画が、海軍やルフィたちの手によってとん挫しそうになってしまったために、歌の魔王を呼び出す歌を歌ってしまったからです。
ウタにとってNEW GENESIS計画は絶対に叶えなければいけない願いだったのです。
ウタがやろうとしたNEW GENESIS計画とは?
NEW GENESISは、ウタが作中で行った巨大ライブのこと。多くの観客、海賊を招待しています。また、電電虫を使ったライブ生中継を行っており、世界中の人がウタのライブを見ることが出来る状況でした。
ウタは「ウタウタの実」の能力者で、ウタウタの実の能力は「歌を聴いた人の意識をウタワールドに導く、身体は眠ったままになる」というものです。この能力はウタが眠ってしまえば解ける能力なのですが、ウタの考えていたNEW GENESIS計画は、ウタが眠らずに多くの人をウタワールドに連れて行って、そのままウタが死ぬことで多くの人をウタワールドに閉じ込めることが出来るというもの。
「死ぬって何?」
「大切なのは体より心じゃないの?」
「新時代は、みんな一緒に心で生き続けるものなんだよ」
というウタのセリフからもわかるように、ウタは多くの人を巻き込んでウタワールドという精神世界だけで幸せに暮らすことを目的にしていたのです。
もちろん、ウタの計画が成功していたら、世界人口のほとんどが死んだこととなってしまうところでした。
海軍もウタを殺してでも計画を止めるように動き出していました。
トットムジカを歌ったら闇落ちした
ウタは海軍やシャンクス、ルフィたちの抵抗によって、ウタワールドを維持することが難しいと感じて、トットムジカを歌うことに決めます。
トットムジカとは、エレジア王国に伝わる呪いの楽譜のようなもので、ウタウタの実の能力者が歌うと「トットムジカ」という歌の魔王を召喚することが出来るのです。トットムジカは一晩でエレジア王国を破壊したことのある、ウタにとってトラウマ。
二度と召喚なんてしたくないであろう歌の魔王を呼び出すことに決めたのは、このままウタワールドを維持して自分が死ぬことと、トットムジカが世界を破壊することは同じだと考えたからでしょう。
ウタにとって、ファンと一緒にウタワールドにいるということはとても大事なことだったのです。
ウタは生きることが辛かったのではないか
ウタがどうしてNEW GENESIS計画に固執したのかを考えると、ウタ自身が自分の現状が辛く、生きることが辛かったのではないかと考えています。
ウタがファンを増やしたのは彼女の歌声と、「海賊嫌い」という点。
世界の人々は海賊に何らかの被害を受けていて、海賊に好意的ではない人が多い。そんな中、海賊嫌いを大々的に打ち出しているインフルエンサーがいたら、共感してファンになってしまいますよね。ウタは海賊のいない平和な世界をみんなと一緒に過ごしたいと感じています。
ウタが海賊嫌いになったのは、義理の父親がエレジア王国を破壊して逃げたと思っていたからです。
しかし、実際はエレジア王国を破壊したのはトットムジカを歌ってしまったウタであり、シャンクスはそれを止めようとしてくれていたこと。ウタに責任がいかないように自分たちがやったことにしてくれといったことを知ってしまうのです。
海賊嫌いの自分を応援してくれるファン。でも、海賊に育てられ守られ、海賊を嫌うなんて言う権利のない自分。
そういった板挟みがあったのでしょう。
「新時代」の歌詞からも苦悩が読み取れる
ここで新時代の歌詞を見てみましょう。
綱渡りみたいな運命 認めない戻れない忘れたい
夢の中にいさせて I wanna be free歌ネット https://www.uta-net.com/song/319758/
この「認めない戻れない忘れたい」というところに、ウタの苦しみが詰まっているように感じます。
自分がエレジア王国を破壊したことを認めたくないし、戻れないし、忘れたい。でもどれもウタには出来ないことだったのです。
そしてウタが望んだことが「夢の中にいさせて」だと思うと、ウタ自身が苦しんでいて、逃げたかったのではないかと考えることが出来ますよね。
自分の思い通りにいかないと怒るのはヤンデレ?
ウタの闇落ちのきっかけは、実は海軍でもシャンクスでもルフィでもなく、ファンの言葉でした。
ずっと一緒にいよう、ウタワールドなら病気も苦しみも何もなくて幸せだというウタに対して、ファンは「元の世界に戻りたい」というのです。夢の中にいさせて、ファンと一緒に幸せに暮らしたいというウタの願いは、ファンによって否定されてしまいます。
こういう、自分の意見が通らないと闇落ちするのはヤンデレというのかもしれませんね。
例えば恋人が思い通りにならなかったら「どうしてよ!」となるわけですから、ウタにはヤンデレの要素が少なからずあると考えるのが自然でしょう。
ウタの棺桶のシーンってどれ?ウタは生きてる?
トットムジカを倒したルフィとシャンクス。
そしてウタは食べていた毒キノコの毒で死にそうになります。シャンクスが支えながら解毒薬を渡しますが、ウタはそれを拒否。最後はルフィたちを救うために最後の力を使って歌を歌います。
その後ルフィが目覚め「ウタとシャンクスは?」と辺りを見渡すと、シャンクスの船に棺があります。そこにウタが眠っているのでしょう、全員でそれを囲んでいる姿が描かれていました。
それに対しルフィは涙を見せることなく、麦わら帽子で顔を隠して前を向きます。
このシーン、ウタの死に顔がはっきりと映っているわけではないので「ウタは生きているのでは」と考えている人もいるようですが、もしそうならこんな風に棺桶を囲まないでしょうから、個人的には死亡しているのではないかと考えています。
まとめ
こちらの記事で紹介した内容をまとめました。
- ウタはNEW GENESIS計画を成功させるためにトットムジカを歌って、闇落ちした
- ウタ自身がファンと自分の過去に板挟みにあっていて生きるのが辛かった
- 元々ヤンデレの可能性はある
- 棺桶のシーンでは顔が写っていないが、ウタは死んでいる可能性が高い
もう一度映画を見ると、最初の歌からウタの苦悩が伝わってくるので、ぜひ2回目を見ていない人は見て欲しいですね!